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世界におけるDMO最前線とは?

日本観光振興協会(以下、JTTAと略します)&TripAdvisorが四半期毎に発表する、DMOニュースレターの第3弾をお届けします。今回は、第2四半期でみた各都道府県別の口コミ状況や、DMOのグローバルマーケットからの最新情報、上天草市での取り組み、トリップアドバイザーを活用している施設からの成功事例など、各地の観光振興のヒントになる情報をお届けします。

Contents
①口コミ傾向分析:2018年第二四半期
②上天草市でセミナーを開催!インバウンド対策も含めた取組み中間報告
③世界のDMO:ジョグジャカルタで行われたDMO研修会イベントDATA APAC 2018から、デスティネーションマーケティング最前線のディスカッションを紹介【前編】
④トリップアドバイザーの活用について ~1年間で口コミ数を5倍にした「記念館 三笠」の成功事例報告など!~
⑤西日本豪雨の被災地域サポートページを開設

①口コミ傾向分析:2018年第2四半期

2018年4月から6月までの第2四半期にトリップアドバイザーのサイトに投稿された日本に関する口コミ傾向をみると、前四半期と比べ口コミ数の多い順でみた都道府県のリストには大きな変動は見られませんが、口コミ数の増加率でみると2018年第1四半期に比べ4県多い25県で増加していることが分かりました。

口コミ率が増加した青森県を詳しく見てみると、観光スポットへの口コミが2倍以上増えていることが分かりました。「弘前公園」や「弘前城」など桜のスポットへの投稿が多く見られ、お花見シーズンの影響があると思われます。また、外国語の口コミでは「ねぶたの家 ワ・ラッセ」も上位にきており、文化体験を求める外国人旅行者の傾向がうかがえます。

米国の旅行コンサルタント最大手のPhocuswrightの調べでは、96%のトリップアドバイザーユーザーが旅行を計画したりホテルを予約したりする際に口コミを参考にしていると答えています。口コミが増えることで、よりトリップアドバイザー上での検索や露出が増える可能性が高まるため、積極的な口コミの収集が、世界へ向けてのアプローチにつながると言えます。

【2018年第2四半期のおける47都道府県の口コミ数分布】

【2018年第1四半期と比較した際、口コミ数の増加率による47都道府県の状況】

②上天草市でセミナーを開催!インバウンド対策も含めた取組み中間報告

JTTAとトリップアドバイザーでは両団体の連携活動の一つとして、特定地域における観光振興のための提案や支援に取り組んでいます。本年は、熊本県上天草市をモデルケースとして取り組んでおり、活動の一環として、先日、JTTAとトリップアドバイザーが共同で上天草市においてセミナーを開催し、宿泊、レストラン、観光施設から多くの方にご参加いただきました。

まず初めに、JTTAの村上より「世界の旅行産業と我が国をとりまくインバウンドの状況」について発表を行いました。発表の中では、観光統計や今後の需要予測などからインバウンド旅行者の誘致がなぜ必要か、現在の訪日旅行の傾向などにふれた上で、インバウンド旅行者の個人旅行化に対応した施策の必要性などについてお話をしました。

続いて、トリップアドバイザーの松本・古賀より「今日からできる!世界へ届く!口コミサイト活用のヒント」と題して、トリップアドバイザーのサイトの仕組みやなぜ口コミが重要なのか、どのように口コミを活用すると良いのか、などを発表しました。特に、参加されている施設オーナーの皆さんに直ぐにでも取り組んでいただける、無料の「施設オーナー登録」についてそのメリットを紹介させていただきました。

これまでの取組みもあり、現時点で上天草市のオーナー施設登録数は、今年当初から3倍に増えていますが、それでもまだ掲載されている施設の10%程度となっています。最終的には50%にオーナー登録を完了してもらうことを目標に進めて参ります。

また、上記とは別に上天草市の市役所においても、同様にインバウンドの状況やトリップアドバイザーの活用などについても発表を行い、上天草市として地域の観光従事者の皆さんへ万全の体制でサポートいただけるようお話しをさせていただきました。

市も一丸となって観光へ取組まれているので、引き続き、JTTAxトリップアドバイザーとしてサポートして参ります。

③世界のDMO:ジョグジャカルタで行われたDMO研修会イベントDATA APAC 2018から、DMO最前線のディスカッションを紹介【前編】

7月にインドネシアのジョグジャカルタで「Destination Academiy with TripAdvisor APAC 2018 *」が開催されました。今回もスピーカーに、eツーリズムフロンティアのダミアン・クック氏を迎え、観光マーケティングの最前線についてディスカッションが行われました。その内容を一部抜粋してお届けします。

*DADTA APACとは:トリップアドバイザーが主催する、DMOのための特別ワークショップイベントのアジア太平洋版。4回目となる今年は7月11日から2泊3日の日程で、インドネシアのジョグジャカルタにて開催されました。日本からは、三重県と沖縄県からご参加いただきました。

最近DMOの役割が変化してきているといるとは?

(クック氏)DMOのMは「マーケティング」というのがかつての認識でしたが「マネジメント」の側面が強くなり重要性が増しているようです。つまり集客や販促をすることに集中していたかつてから、いかに評判を管理するか(レピュテーション・マネジメント)、ブランドを管理するか(ブランド・マネジメント)へシフトしてきているのです。背景には当然デジタルがあります。旅行者一人一人の情報発信量はますます増え、旅行体験はシェアされ続けています。よって過去のようにDMOから情報提供をするというより、旅行者から話題や影響が逆流してくるイメージです。知らないところでバズが起こったり、コンテンツが生み出されて、DMOや企業は後から反応しているような状況です。

「マネジメント」はオーバーツーリズムを対策するうえでも重要な視点です。このような写真をニュース等でみて、がっかり感じたことがある人も多いのではないでしょうか。作り上げてきたブランドのイメージは台無しです。局所的なオーバーツーリズムは各地で大きな問題となっていますので、このことは後でさらに深くディスカッションしましょう。

ブランドといえば、ストーリーが必要ですよね。

そうですね、それは広告代理店の決まり文句ですが、デスティネーションにとっては、そのストーリーが本物で魅力的で、かつ実際の旅行コンテンツや商品に紐づいているものでないと、効果は薄いと言えます。例えば、映画「ブラックパンサー」の舞台となった「ワカンダ」は一躍検索急上昇しましたね。でも架空の国ですので、行くことはできません。旅先として、アフリカの認知は上がったといわれます。ただアフリカは大きな大陸です。具体的にどの国のどこ、というところまでの認識が広がったとは言えません。また俳優陣も殆どが米国人か英国人でした。ブラックパンサーがアフリカのどこかの土地を体現するストーリーになったとはいいがたく、旅行経済への効果も十分とはいえないでしょう。

※次号では【後編】として体験型観光についてなどのお話をお届けします

④トリップアドバイザーの活用について ~1年間で口コミ数を5倍にした「記念館 三笠」など成功事例報告!~

トリップアドバイザーは、旅を構成する3つの要素、「泊まる」(宿泊施設)「食べる」(レストラン)「遊ぶ」(観光施設・アクティビティ)に関して、旅先ごとに整理して、旅行者が自由に口コミを投稿・閲覧できる、旅の情報プラットフォームです。

そして、各施設のオーナー様にとっては、旅先を探しているユーザーに自分の施設をアピールできる場でもあります。旅行者に対して、施設の情報をアップし、体験を口コミで投稿してもらい、口コミに返信をしたり、口コミを基にサービスの改善をするなど、この仕組みを利用することでビジネスにも十分に活用できます。

無料の「施設オーナー登録」をしていただくことで、この仕組みをフルに活用することができます。実際に口コミ数を大きく伸ばし、お客様からの声などもサービスの改善に活かした施設さまの事例を幾つかご紹介します。

記念艦 三笠

ホテル ユニバーサル ポート

バルバッコア 青山本店

また、官庁系の施設の中でもオーナー登録を行い情報発信、コミュニケーションを取られている施設として「迎賓館赤坂離宮」があげられます。1年前、港区470軒中10位というランキングでしたが、オーナー登録後に施設ページのメイン写真の変更や、様々な言語での概要説明の入力、必要な口コミへの返信等を行った結果、現在では、港区570軒中4位(2018年8月現在)というランキングになっています。

トリップアドバイザーの活用ガイドブックについて、こちらのページからご覧いただけます。

https://tg.tripadvisor.jp/news/blog/ownerregistration1/ 

⑤西日本豪雨の被災地域サポートページを開設

この度の西日本豪雨にて被害に遭われた皆様に謹んでお見舞い申し上げます。

7月30日にアナウンスをしました、被災地域の観光地をサポートする「旅して応援!」ページですが、現在、多数の地域よりご連絡をいただき、ページを順次更新しています。

7/26(掲載)    下呂温泉、道後温泉
8/10(掲載)    倉敷、尾道、呉、宮島
8/30(掲載)    神石高原、竹原、岩国、岡山、牛窓、湯原温泉、三次

引き続き、西日本豪雨の被害を受けた地域の観光地が、安全に営業中であることを周知して参ります。
https://tg.tripadvisor.jp/news/blog/2018floods-reconstruction/